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基本的人権の勝利 - 全米で同性婚合法化

たまたま今日は会社をお休みして、寝坊して起きたら凄いニュースになっていた

日本でもニュースになっていると思いますが、前回の記事でも書いたとおり、リベラル派の4人の判事にケネディ判事を加えたアメリカ連邦最高裁判所の5人の判事によって、5対4で同性婚を禁止する法律が違憲であると判断されました。

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これで事実上、全米50州で同性婚が合法化されたことになります。

本当におめでとう!!

以下はネットの記事で見つけたケネディ判事の書かれた判決文の結論部分(訳が酷い:)。

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“No union is more profound than marriage, for it embodies the highest ideals of love, fidelity, devotion, sacrifice, and family. In forming a marital union, two people become something greater than once they were.”

「結婚ほど強い結びつきはなく、それは最も理想的な愛と貞節、献身、犠牲そして家族の形態である。結婚という結びつきにおいて、人は一人であった時より素晴らしい存在となる」

“It would misunderstand these men and women to say they disrespect the idea of marriage. Their plea is that they do respect it, respect it so deeply that they seek to find its fulfillment for themselves. Their hope is not to be condemned to live in loneliness, excluded from one of civilization’s oldest institutions. They ask for equal dignity in the eyes of the law.”

「(同性婚を禁止する法律に異を唱えている同性のカップルは)結婚の理想を尊重していないわけではない。彼らは深くその理想を尊重しているからこそ、彼ら自身もその理想の実現を望んでいる。彼らは文明において最も古くから存在する結婚という制度から締め出され、孤独に生きることを望んではいない。彼らは法の下での同等の尊厳を求めている。」

“The Constitution grants them that right.”

「アメリカ合衆国憲法は彼らにその権利を授ける」

“The judgement of the Court of Appeals for the Sixth Circuit is reversed.”

「第6巡回区控訴裁の判決は無効とする。」

“It is so ordered.”

「そう、ここに命じる」

同等の権利を合衆国憲法が保障する、そう命じる。というこのシンプルかつ力強いステートメントにグッときました。

こういう記事をチラ見した限り、どこにも“heightened protection” についての言及がなかったので、今回は同性婚に限った判決になった模様。

とはいても、まだ詳しい判決文の内容を読んでないのですが、素敵な画像が沢山見つかったので嬉しくなってとりあえず貼らせていただくことにしました。

本当におめでとうございます!!


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愛は待てない、と書かれたサインを持った男の子。

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レインボーフラッグと同性婚支持のサインの旗を降って喜びにわく人々。

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最高裁の前に集まる同性婚支持派の方々。

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恋人さんでしょうか、お友達でしょうか?嬉しそうで、かわいい!!

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そのうち、アメリカ中でこんなプロポーズの光景が当たり前になるのかも


昨日はオバマケアに2度目となる合憲判決が出ましたし、その前にはテキサス州が車のナンバープレートに南部連合旗の使用を禁止するのは違憲ではない(フリースピーチの侵害には当たらない)という判決も出ています。

まだSCOTUSの今期の判決には重大な人権に関するものが残っていますが、今のところいい仕事をしてくれたな、という感じ(上から目線スミマセ…;)

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左は今日の判決以前に同性婚が認められていた州とそうでない州(黄色)。右は今日の判決で全州で(薄い青の州が今回の判決で引っくり返った州)同性婚が認められたことを示しています。

まだまだゲイライツ、そして根深い人権問題の全てが解決したわけではありませんが、一歩、一歩。オバマ大統領の言うとおり、アメリカはこれでまた一つ理想へと近づきました。

こうなると、リベラル派の判事の一人であるギンスバーグ判事が高齢なこともあって、最高裁の判事を任命する権限のある次の大統領を選ぶ来年の選挙がますます大事になってきます。

私個人にできることはあまりありませんが、自分の持つ一票の権利と義務は大切にしたいです☆




最後に蛇足ですが…。

個人的に結婚が素晴らしいもので、一人より二人の方がベターとか全く思ってませんのでそこは誤解のないようにお願いします。

誰にでも平等の権利が与えられることを支持することと、結婚という制度自体を支持することは全く別物ですので、ここまで書いておいて何ですがそれだけは言わせてくださいー(_;)


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タグ : ゲイ同性婚レズビアン結婚

2015/06/26 11:16 | ゲイ婚COMMENT(9)TRACKBACK(0)  TOP

同性婚バトル最終ステージへ

おひさしぶりです!!

日本でもニュースになっているかもしれませんが、早ければ今週の木曜に連邦最高裁判所によってアメリカ全州で同性婚を認める判決が下される見込みですよね

同性婚を認める州が三分の二を超えた時点で最高裁が最終決定を下すのではないかと以前から言われていましたが、DOMAの一部条項が違憲とされて以降(主に裁判を経た司法の手によって)二年という短い期間にそれが実現。今回はほぼ間違いなく、最高裁の判決によって同性婚が全米で合法化されるとみられています。

前回同様、判決が出るのは最高裁がクローズする直前の6月末までもつれ込むか、ひょっとしたら7月に入ってからになるかもしれないということですが、その日がゲイコミュニティにとってはもちろん、基本的人権の歴史に残る重要な日になるのは確実。

でももしかしたら今回の最高裁の判決の重大さはそれだけにとどまらないのではないか?

という記事を見かけて、おおお!!ふおおぉぉ?!と思ったので久々に(2年ぶりだった;)このブログを更新してみることにしました。

以下、ブログの書き方を忘れてるどころか日本語すら怪しいので色々と間違ってたらスミマセン(汗)


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タグ : ゲイ同性婚レズビアン結婚

2015/06/23 21:14 | ゲイ婚COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

☆★☆おめでとう、そしておめでとう☆★☆

日本でもニュースになっていると思いますが、アメリカ連邦最高裁が今日26日5対4で、DOMA(結婚保護法)の第3条を違憲とする歴史的な判決を下しました!
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写真↑は勝利の喜びを全身で表現する原告のウィンザーさん。

本当におめでとうございます!!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ

DOMAの第3条は同性のカップルの配偶者控除や相続税などの優遇措置を否定する法律。

憲法が保障する平等の原則に基づいてこれに違憲判決が出たことで、現在アメリカで同性婚が認められている13州↓ではこれから同性のカップルにこれらの優遇措置が認められることになりますv(ウィンザーさんの場合は数千万円相当の相続税が払い戻されることにvv)
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(青が現在同性婚が認められている13州、カリフォルニア、ニューヨーク、コネティカット、マサチューセッツ、ニューハンプシャー、バーモント、アイオワ、ワシントン、メリーランド、メイン、ロードアイランド、デラウェア、ミネソタに首都ワシントン)

もちろん今日の判決ではProp 8も無効となることが決まっていますので(Yeah!)、遂にカリフォルニアからアグリーな縞々が消えて名実共に同性婚が認められる州となりました☆
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最高裁番所前で、Prop 8裁判の原告の二組のカップルさんと勝利を喜び合うボイス弁護士(中央)。

ほんとにおめでとう!!!(。≧ω≦。)

ブラウン州知事は早速、控訴審が“stay order”(最高裁の決定が出るまでの同性婚停止命令)を取り消し次第、同性婚を認めるように郡の役所に通達。数週間後にはカリフォルニアで再び同性婚がスタートすることになります☆


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タグ : 同性婚結婚カリフォルニアアメリカゲイレズビアン

2013/06/26 21:26 | ゲイ婚COMMENT(14)TRACKBACK(0)  TOP

最高裁でProp 8審理

いよいよ今日、アメリカの最高裁判所でProp 8の審理が行われました。

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(最高裁前で入り乱れてデモンストレーションを行う同性婚支持派、反対派の方々)

裁判所の前には先週末からこの歴史的な審理を傍聴しようと雪やみぞれが降る中、沢山の人が寝袋持参で数夜を徹して並び、中には数千ドルというお金を払って並んで貰う人もいたとか。

私も、いよいよ現在アメリカで最も注目されている公民権運動に司法の判決が下るのか…とわくわくドキドキしていたのですが…。

どうも今日の審理を聞く限りでは、最高裁の判事の殆ど、特に票の行方を決めると言われるケネディ判事が決定的な判決を下すことに酷く消極的という印象を受けました。

ネット上でその模様をお聞きになった方はお分かりと思いますが、80分の審理の殆どが「結婚は男女間のみに許される」かどうかについての肝心の論点ではなく、カリフォルニア州知事をはじめとする、本来Prop 8を擁護すべき立場の州政府の人間が誰一人Prop 8を認めてもいなければ裁判に参加もしておらず、だとすればそもそもこのProp 8の被告達に法廷でカリフォルニア州民を代表して争う権利があるのかという点に費やされていました。

ケネディ判事はまた、「2000年以上の歴史の重みに対し、5年の情報しかない同性婚は社会学的に情報が新しすぎる」とも言っていて、これもまたこの問題について軽々しく結論は出したくないという彼の意向を示しています。

とはいえ、同判事はまた同性カップルの子供達が今現在同性婚が合法化されていないことで辛い思いをしていることも事実としていて、Prop 8をこのまま認める判決を出す可能性もかなり低いと思われます。

この問題は今日のトップニュースだっただけに、沢山の法律家の方々が様々なメディアで最高裁の審理についての意見を述べておられましたが、大体こちらの記事のような意見が多かったです。

つまり、法律的には5つの判決が可能。

1. アメリカ合衆国憲法に基づき、50州全てについて、同性婚を合法化する。

理想的な判決ではありますが、これはまずない、多分ない、というのが殆どの方のご意見。今日の審理を聞く限りでは確かにありそうもない感じがしました;

2. アメリカ合衆国憲法に基づき、50州全てについて、同性婚を非合法化する。

最高裁判事全員が原因不明の高熱で急に頭がおかしくならない限り、この判決はないでしょう。もしそんなことになったら間違いなく暴動勃発。考えたくもない。

3. シビルユニオンを結婚とする

カリフォルニアのようなドメスティック・パートナーシップ、またはシビル・ユニオンで同性同士の結びつきに結婚と事実上同等の権利を認めている州の全てで同性婚を合法化する。

今日の審理が始まる前は、アメリカで同性婚支持が過半数を超え、若い世代ほど更に増える傾向を考慮して、最高裁の判決もこの辺で落ち着くのではないかと言われていました。

つまり、最近シビルユニオンが合法化されたコロラドを含め、カリフォルニア、デラウェア、ハワイ、イリノイ、ネバダ、ニュージャージー、オレゴン、ロードアイランドの9州で同性婚を合法化するという判決。

この場合、既に同性婚が合法化されている青の州(ニューヨーク、コネティカット、マサチューセッツ、ニューハンプシャー、バーモント、アイオワ、ワシントン、メリーランド、メイン)と合わせて、一気にアメリカの1/3を超える計18州で同性婚が合法化されることになります♪

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そうなると、後は残り32州が徐々に同性婚を合法化していってその合計が過半数、もしくは2/3を超えたところでもう一度最高裁で審理を行い、その時点で同性婚を一気にアメリカ全土で合法化!

これがあり得るシナリオの中で一番理想的と言われていたんですが、今日の審理を聞く限りどうやらそれもなさそうな気配…。

ということで、残り二つの可能性は今回の最高裁での判決をカリフォルニア州のみに限って狭義に適応するというもの。

4. カリフォルニアの同性婚を守る

カリフォルニア州の最高裁で2008年に既に同性婚を合法化する判決が出ていることから、その権利を州民投票によって剥奪することを認めないとする判決。

他にも、カリフォルニア州では1999年にドメスティック・パートナーシップが認められ、それ以来ずっと同性間の結びつきを州法によって守ってきたこと、州議会でも何度も同性婚が認められていること(シュワ知事によって2度拒否権を発動されて潰される)などその長い歴史と特殊性を考慮し、カリフォルニアに限って同性婚を認めるという可能性は大きいのではないかと言われています。

5. 控訴を認めずカリフォルニアの同性婚を合法化する

これが何となくすっきりしない、ぶっちゃけ最高裁が逃げを打つパターン。

カリフォルニア政府がProp 8を擁護しない以上、Prop 8を弁護する側に州民を代表して法廷に立つ権利がないとして、この控訴裁判そのものを無効とする。

この場合、控訴審の判決も同時に無効となり、連邦地裁の判決、つまりウォーカー判事のあの素晴らしい判決に基づいてカリフォルニアの同性婚が合法化されることになります。

これだと最高裁が同性婚に関する判例を作ったことにならないので、ちょっと残念な気はしますが、それでもゲイライツ、そしてアメリカの公民権運動にとって勝利であることは間違いなく、喜ぶべき結果には違いありません。

まして、明日の審理の結果、DOMAが違憲とされれば、アメリカ最大の人口、そして多数の移民を抱えるカリフォルニアで同性婚が合法化されることの影響は計り知れず、これを受けて周辺の州でも同性婚を合法化する動きが出ることはまず間違いないと思われます。

例えば、シリコンバレーのハイテク企業を盗もう…いえ、誘致しようと必死のテキサスなんかは、そのうちLGBTの権利を守る法律なくしてそれは不可能だということに気づくかもしれませんしね(笑)


とまあ、ごちゃごちゃ書きましたが、実際のところ審理を聞いただけでは実際に判事達がどう投票するかは予測不可能ということで、この5つのパターンのうちどれも絶対にないとは言えないのが怖いところ。

判決が出るのは早くても6月ということなので、少しでも良い結果が出ることを心待ちにしていますv


追記:

今日、3月27日は最高裁でDOMAの審理が行われました。

時間がなくて実際の審理は聞いて(読んでも;)ないんですけど(汗)、ニュースを聞く限りでは、リベラル派の4人の判事に加え保守中間派のケネディ判事を合わせた過半数5票で、予想通りDOMAは違憲判決が出る、少なくとも無効とされるのではないかということ。

カリフォルニアのProp 8の場合と同じく、ゲイフレンドリーなオバマ政権が本来被告となって弁護すべきDOMAに反対の立場なので、それを理由にこの裁判そのものを無効とする可能性もゼロではないらしいのですが、そうなると現状維持でDOMAが継続することになるので、何とかここで潰しておいてもらいたいです!

タグ : ゲイレズビアン同性婚カリフォルニア結婚米最高裁SCOTUS

2013/03/26 21:25 | ゲイ婚COMMENT(4)TRACKBACK(0)  TOP

同性婚ついに米最高裁へ

これまで何度も引き伸ばしにしてきた同性婚の審理について、米連邦最高裁(SCOTUS)がついに12月7日、DOMAとProp 8両方のケースについて審理を行うと発表しました。
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実際に審理が始まるのは来年の3月ということですが、DOMA(Defense of Marriage Act)の審理が先に行われると思われていたのに、Prop 8の審理も同時に行われるということで、これが何を意味するのか?について、ゲイブログ様だけでなく、各ニュースメディアでも様々な憶測がなされています。


まずはDOMAについて。

結婚擁護法案という、いかにも保守派の考えそうな名前のこの法案については、4つのケースが各地区の連邦裁判所を勝ち抜いて最高裁での最終判決を待っていました。

今回審理されることが決まったのは、Windsor v. United States(ウィンザー対アメリカ合衆国)。(詳細はこちらの記事で)

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83歳の未亡人ウィンザーさん(↑右)が、同性婚が認められている州のカップルに対して連邦政府がその婚姻を認めないことを定めた、DOMA第3条を違憲とする訴えを起こしています。

彼女は44年間連れ添ったパートナーのセアさん(↑左)と2007年にカナダで結婚し、NY州も二人の結婚を認めていましたが、セアさんが亡くなった時、DOMAによって3千万円を超える相続税を国に支払うよう要求されました(一定額までの夫婦間の相続税は本来なら免除)。

彼女はこれを違憲とする訴訟を起こし、NYの連邦裁判所は彼女の主張を認めています。

DOMAはこのように、州法に基づいて結婚しているカップルを連邦政府(や他州)が認めることを禁じ、同性カップルに異性の夫婦と同等の権利を与えないことを定めた法案。

このDOMAについては、既に結婚が認められているカップルへの差別であることが明らかな上、家族法(Family Law)については基本的に州の自治を重んじる合衆国の伝統にも反し、更には法の適応範囲が狭い(同性婚が認められている州が少ない)ということもあって、最高裁でも割とすんなり違憲判決が出るのではないか、というのが大方の予想です。

DOMAが引っくり返ると、同性婚が認められる州で結婚したカップルさんには移民法も適用されることになりますので、アメリカ人のパートナーさんがいて、アメリカへの移住を考えていらっしゃる方にとっては大変な朗報になりますね☆

私もDOMAに関しては来年中に違憲判決が出るのではないかと思っていますので、すていちゅーんど、です~♪


そのDOMAに対して、そもそも同性同士の結婚を合法とするのかどうかを争うのがProp 8裁判。

これに関しては皆様もよくご存知と思うので詳しくは書きませんが、カリフォルニア州の「結婚は男女間のみに成立する」と定められた州憲法の条文を違憲として起こされた訴訟です(これまでの経緯はこちらこちら)。

ただ、これまでの連邦控訴裁判所の判定はProp 8を違憲とするもので、勝てばカリフォルニア州での同性婚が合法となるものの他州への影響はないものでした。

でも今回この訴訟を最高裁が審理することで、その結果がカリフォルニアだけでなく、アメリカ全州に適応される可能性が出てきました。

そうなった場合、結果は天国か地獄。

アメリカ全国で一挙に同性婚が合法化されるか、それとも…これまで同性婚が認められていた州でも同性婚が認められなくなるか…。

こちらの裁判の方が影響が大きいだけに、かなり慎重な審理が行われることが予想されます。


この裁判が起こされた2009年当時は、5対4で保守派が優勢な最高裁で同性婚が勝利するとは到底思えませんでした。

でも今は…

ひょっとしたら、いけるんじゃね!?

と、(希望的観測を込めて)思っています^^

というのも、11月の選挙では同性婚が住民投票によって初勝利し、しかも投票に掛けられた4州全部で完全勝利するという結果になり、アメリカ国民の同性婚に対する考え方が大きくシフトしたことを見せ付けてくれました。

当然、最高裁の判事達もそのことを知っているはずで、この流れを無視して判決を下せば、今から10年、20年後には確実に自分達がただのバカにしか見えなくなることは承知しているはず。

まあでも、そんなことはものともせずに、何が何でも同性婚を認めないと思われるのが超保守派の判事達ですが…。

スカリア判事、トーマス判事、アリート判事の3人に関しては、期待するだけムダというのが大方の意見です。

その点、レーガン大統領に任命されたケネディ判事は基本的には保守派ながら過去にゲイライツに票を入れたことがあり、この方がスウィングボートになる可能性が高いと言われています。

逆に、オバマ大統領に任命されたソニア・ソトマイヨール判事とエレナ・ケイガン判事、そしてクリントン大統領に任命されたギンズバーグ判事とブライヤー判事は、まず間違いなくProp 8に違憲判決を下すと思われます。

そして問題はロバーツ長官…。

今年、最高裁がオバマケアに合憲の判決を下しましたが、その時に決め手となったのがロバーツ長官の一票でした。

最高裁長官のロバーツ判事と言えば、息子ブッシュに任命された超保守派です。

彼とケネディ判事を含む他の保守派ががっちり票を固めて、彼の就任以来、Citizens Unitedや銃規制への違憲判決等、何度も酷い決定を下してきました。

その彼が突然の医療保険制度改革への支持…。

ご本人が何も言わないのでその真意は謎ですが、保守派の判事の一人が非公式にロバーツ長官を「裏切り者」と言ったという報道もあり、かなりの覚悟を持って票を投じられたことが想像されます。

それについてとあるコメンテーターの方が、

「200年以上の歴史を持つ輝かしい連邦最高裁判所において、これまでにたった17人しかいない主席判事の一人であるという自分の立場を、ロバーツ長官もようやく認識したのではないか?」

とおっしゃっていました。

言い換えれば、2005年に任命されてからというもの、保守派の犬のようにクソみたいな判決ばかり下してきた自分を省みて、そのうち自分の名前が歴史に汚点として残ることをようやく悟ったのではないかと…。

ほんとかよ?!

っていう気はしますし、それこそ希望的観測かもしれませんが、彼がオバマケアを合憲としたことは事実。

もしも彼が司法家としての良心を取り戻し、これからは純粋に合衆国憲法の精神に照らしてそれぞれのケースを審理しようとしているのだとすれば…?

Prop 8のように特定のマイノリティだけを差別する法案が違憲であることは間違いありません。

となると、ケネディ判事の出方によっては6対3で同性婚勝利の可能性も?!


以前にも書きましたが、公民権に関する重要な問題についてはこれまでにも最高裁が決定を下してきましたし、その中には白人とその他の人種の結婚を合法化した判決もあります。

異人種間の結婚を認めないなんて今ではほぼ考えられないことですが(100%ないとは言い切れないのがこの国の保守派の怖いところ;)、同性婚についても同じことが言えます。

問題はもはや同性婚が合法化されるかどうかではなく、When?いつ、それが可能になるのかということ。

同性婚を認めることが異性間の結婚の結びつきを弱める、なんて本気で思っている人はもうよほどのバカしかいないはずで、最近のスキャンダル↓が良い例です^^
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下半身のユルい将軍2人(既婚者・子持ち)と将軍と見れば股を開きたがるミリオタ女2名(既婚者・子持ち)にFBIのエージェントまで絡んだ、フローチャートなしでは到底理解不可能なぐちゃどろの不倫劇。

異性間の結婚の素晴らしさ、その神聖な結びつきの強さをまざまざと見せ付けてくれましたねww


私も別に結婚が人生のゴールだとか、絶対に皆がすべき素晴らしいものなんて思ってません。

ただ、Aさんに出来ることが、Bさんには出来ない。その不公平・不平等は絶対に正さなくてはいけない!!

明らかな差別の形を一つでも早く撤廃してこの国が少しでも良い形で前に進むために、この国の司法の頂点に立つ方々に何が何でも正しい判決を下して欲しいし、その覚悟が出来たからこその審理受諾だと思いたいです。

タグ : ゲイレズビアン同性婚カリフォルニア結婚米最高裁SCOTUS

2012/12/09 20:05 | ゲイ婚COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

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