「皮」だの「毛」だのっていう話が続いたので、突然ではありますが、ちょっと真面目な(?)話。
UTS本文で祥平が言ってる「統計学」について。すなわち兄貴がいると弟はゲイになるという。
この話は↓の論文に基づいてます。
Bogaert, A. F. (2003). "Number of Older Brothers and Sexual Orientation: New Tests and Attraction/Behavior Distinction in Two National Probability Samples." Journal of Personality and Social Psychology, 84, 644-652
「兄の数と性的傾向」とでも訳すんでしょうか?カナダの大学教授が発表した論文で、944人の男性(ストレートとゲイの両方を含む)からの統計の結果、兄が増えるにつれて弟がゲイになる確率は30%(えらく正確だよね)だそうです。つまり、兄が一人なら弟がゲイである確立は30%。3男の場合は60%。4男なら90%とほぼ確実にゲイ。
これはあくまで同じ母親の胎内から生まれるということが前提で、父親が誰でもあんまり関係ないようです。
どうしてゲイがゲイになるか?っていうのはものすごい論争のタネです。
どうしてかって言うと、保守派の人間が「ゲイは後天的に選択できる“悪い”ライフ・スタイルだから、なんの法的な権利も保証も与える必要はない」って言い張るから。逆にゲイ・コミュニティとしては当然、「そんな馬鹿な話はない、自分は生まれた時からこうなんだ」って言うわけです。
どうしてゲイになるかっていうのは大事な政治問題なんです。今のところ法的にゲイの結婚が認められているのは全米でマサチューセッツ州だけです。先週、保守派のその権利を取り上げようとする試みが阻止されたばかり。同性の結婚を許可すべきかどうかを住民投票で決定するべきだっていう保守派の主張が通らなかったわけです。
どんなにリベラルな州でも住民投票ってなると結果は?ですからねえ。カリフォルニアだって危ないと思います。NYとかですかねえ、多少希望がありそうなのは。
そんなわけで、この研究論文はゲイ・コミュニティには歓迎されたみたいです。
これ、確か去年辺りTVでやってたんで(Dateline?)、ひょっとして日本でも放映されたかもしれないんですけど?
でもねー、私的にはかなり眉唾?
そんな簡単な話なんですか?
だったらこの少子化の日本にはゲイは存在しないんでしょうか?ねえ?
TVで見た限りでは、サンプルは全て知的階級の中流以上の白人の兄弟でした。まあ、TVに出るってことはカムアウトしてる人々で、なおかつ家族がそれをサポートしてるってことだから、そうなるんでしょうけど、でもこの統計のサンプルの人種、年齢、その他細かいことがよくわかりません。
ただの偶然じゃあないの?っていう気も…。
同じジェンダーの子供(なぜか男の話しかしてませんでした)を生んだ母親の胎内で「何か」が起こって、次の子供がゲイになる要素を作るっていうんだけど、それも医学的証明はまったくなされてないという…かなりいい加減…。
私もゲイになるのが後天的「選択」だとは思わないけど、生まれてくる順番だっていうのもどうかと思います。
でも、偶然にも私の友達が4人兄弟の長男と結婚していて、3男と4男はゲイ。白人の裕福な家庭で両親も長男、次男も暖かくゲイの弟達を支えています。
論文の通り!
でもでも、前に日記にも書きましたけど(ちゃんとした日記を書いていた頃)、長男と次男でカップルっていうゲイ兄弟も知ってます。この場合は日本人で、親が兄を無理矢理結婚させたけど、直ぐに離婚してしまった。
ゲイの次男が兄を「その道」に引きずり込んだ?でも、結果的に引きずり込まれたってことは兄ももともとゲイだった?
謎は深まる。
それでこの説は、ある意味DNAというか遺伝子的要因は否定してるみたいです。Geneticな要因じゃなくてあくまで、子宮内でのBiologicalな要因がメインだと。
ね、真面目な話だったでしょ?
でもどうでもいい話だった?
まあね。ゲイだろうがバイだろうが本人がハッピーなら下らない統計なんてどうだっていいよね。
あ、そう言えばこの統計の穴はバイだ!説明できてないじゃん、どうしてバイになるか…。
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