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げいおーけい

おかしなタイトルですが(汗)、つい韻を踏ませてみたくなったので…^^;

最近アメリカの、特に若い子の間で、

「ゲイ、だから何?」

っていう感じになってきている、というお話。

ちょっと前の NY Timesの記事ですけど、

「同性愛を道義上OKな関係として受け入れられる」

という人が、アメリカで初めて過半数を超えたそうなのですvv

そしてそういう偏見を持たない人のうち、初めて男性のパーセンテージが女性を超えたんだそうです。

この新しい傾向は、若い世代の男性ほど顕著で、18歳から49歳の間の男性の間では、同性愛を受け入れられるという人は過去4年間に48%も増えているんだそうです。

50歳以上の男性の場合でも26%増。

この男性の間の急激な意識の変化の原因ははっきりとは分からないそうですが、考えられる原因としては…

1) 接触説(The contact hypothesis)。

カムアウトするゲイ男性が多くなればなるほど、男性の側も偏見を持つのが難しくなる。カムアウトしているゲイ男性がアスリート、セレブ、兵士と多様化するほど、古い偏見に満ちたステレオタイプが意味を持たなくなるし、ゲイやレズビアンの知人(家族、友達、同僚等)がいる人ほど、一般に彼らを受け入れ、支持する傾向にある。

ちなみにこちらのCBSの記事にも同じような統計結果が出ていて、1992年の42%と比べると、2010年にはゲイやレズビアンの知人がいる、というアメリカ人の数は77%に増えているそうです。
278poll result

30歳以下のアメリカ人は特に同性愛に偏見がなく、この世代では84%が個人的にゲイやレズビアンの人を知っていると回答しているそうです。ちなみに65歳以上の人の場合は66%。

保守派の中でも若い世代は同姓婚に全く偏見、というより関心がなく(汗)、

「何としても同姓婚は止めなくてはいけない!」

という人はたった1%だったんだとか。(こちらの統計)

ちなみに中絶反対は10%なので、若い世代の間では同性愛は完全にnon-issue、わざわざ問題にすることじゃない、という感じになってきているのかもしれないですね…。


2) 男が平等という感覚を持つようになっている。

男はどんどん「他者」と平等であることに慣れてきているし、それがそう酷いことじゃないっていうのも分かってきている。フェミニズムや公民権運動と共に始まった広い意味での受容の意識(expanding sense of acceptance)が、今やゲイライツ運動にまで広がってきている。

そう言えば、最近の経済破綻で、アメリカで働く女性の数が男性の数を上回ったと聞きました。全体としてみれば、まだ女性の給料の方が男性より低いものの、そのせいで逆に解雇された従業員の中に男性が多かったのかも?

私の周りでも、働く女性&家事や育児に励む夫や彼氏、っていうカップルさんがひじょおおおおぉーーーーーに多くなりました。

生きやすい世の中になったものです♪


3) たちの悪いホモフォブほど、実は隠れホモ、ということが明らかになってきている(←テッド・ハガードやジョージ・リーカスが例に挙げられています^^)。

男性のホモフォビアの原因が、彼ら自身の同性愛傾向に対するリアクションであることが最近のリサーチで分かってきて、これにヘテロの男性も気が付いているし、一緒にされたくないと思ってる。

全くその通りで、今時ホモフォブなんて、脳みそ空っぽの馬鹿か、自分がゲイであることを否定しようと躍起になってる悲しい人しかいませんから。

そうじゃない人は、ホモフォブなんて恥ずかしいと思うんだよね。

友達の甥っ子(オープンリーゲイ)は中学生なんですけど、学校の劇にドレス姿で出演した時、劇を見に来てたクラスメートのおばあさんにちょっと嫌なことを言われたらしいのです。そしたら、その生徒さんがおばあさんのことを凄く恥ずかしがって、逆に「気にしてないから、大丈夫だよ。」って慰めて上げないといけなかったんだとか。

なんかとっても微笑ましいですよね☆

話を聞いてると、彼は2、3年前はとってもオドオドした子みたいだったのに、中学生になったらみんな、親や爺さん婆さんに関係なく自分の考えを持つようになるせいか、今は仲の好い子も出来て、楽しく学校に通ってるみたいですvv(←子供ってほんとあっという間に成長するよね^^


男性の間ではまだセクシュアリティに関することとなると抵抗が強いものの、それでも最近は、

「ほぼストレート」

という、同性に惹かれることがあるのを認める男性も増えてきているんだそう。

「だからって実際に行動に移さないとは思うけど、でもタイプな男(right guy)がいて、たまたまそういう気分の日(right day)に、ちょっとビールを引っかけていて…ってなると分からないよね。」

(≧∇≦)

やはり男にはドンドン飲ませなくてはですねっ!(笑)


「ブロマンス」っていう、男同士の濃い友情を現す言葉も定着してますけど、こちらのゴシップブログ様でしばらく前に、

「ゲイとストレートの男の友情のためのお約束」

みたいな企画もされてましたww

面白いけど長いので、一部だけ要約(意訳)してみます。

君とセックスしたいわけじゃない。ゲイと会うっていうと、言い寄られるんじゃないかって心配するのがストレートの反応だけど、ストレートだからってどんな女とでもやりたいわけじゃないのと同じで、僕らだって男なら誰でも好いってわけじゃない。相手がゲイでもやりたくない奴は一杯いるし、君がストレートな上にイケてないとすれば、全くやりたいと思わないから安心して。」

でも君が好い男なら話は別…。君がイケてるならそりゃやりたいよ。魅力的な上に女好きなんて最高。だから君にいちゃつくし、誘ってみたりもするけど、それは君が喜んで好いことなんだよ。僕らも君がほんとにストレートだって確信したらお誘いは止めるし、それより君と一緒に映画を観に行ったりするようになる。とは言っても、君がもしある日酔っ払って僕らとおっぱじめたとしても、それを止めたりはしないけどね。」

(^▽^;)

後は、「別にファッションのアドバイスをしたいわけじゃない」とか、「大工仕事みたいなこと頼んでも怒らないように」とか、「男がイケてる時はちゃんとそう認めるように」みたいなことも書いてありますww

そう言えば、この間友達(♂)と彼のゲイ友(←私はそんなに親しくない)と一緒に会ったんですけど、ゲイな彼(仮にトム君)が腕に痛々しい真っ白な包帯を巻いて現れたんです。

「一体どうしたの?」

って友達が聞いたら、彼が真面目な顔で答えた。

「彼氏と二人で窓ガラスに体重掛けて揺すったら割れた。」

不覚にも一瞬何のことか分からなかった私の耳を、友達が素早く抑えて叫びましたw

「そんな話は聞きたくねーよっ!」(←よく咄嗟に意味が分かったなw

(^-^;)

いや、私の耳を押さえたところで…つか、その程度でビクともするような腐耳じゃないですけどねww

その後も人の耳を押さえながら、

「お前何やってんだよー!」
「うふっ♪もっと聞きたい?」
「聞きたくない、聞きたくないっ!!」

みたいな会話が展開していたのでした(笑)

トム君、私や他の友達と話す時は全然普通なのに、この彼が居ると急にきわどいこと言ったりしちゃうのは、絶対からかって遊んでるんだよね?( ̄ー ̄;

弄られてる方も赤くなりながらまんざらでもなさそうで、ブロマンスは傍で見ているととても楽しいのであったww

ほんとはどうして腕を怪我したのか聞きそびれたけど…まさかあの話がほんとなわけ…?!(汗)

まあ知り合いのことなので、深く考えるのは止めます^^;


それはともかく(汗)、確かにこのブログを始めてからのほんの3年ちょっとの間にも、色んなことが変わってきたなって感じはする。

新しい大統領のチェンジの少なさにがっかりする声もあるけれど、でもやっぱりB/C時代と比べたら、格段にゲイフレンドリーな政権であることは間違いないし、その影響もあるはず。

B/C、特にCに関しては、政権交代以来、ますますその悪行が明らかになってきているし、あいつらの時代が終わっただけでも良かった、って改めて思います。

現政権の間に、色んな問題が一気に前進すると良いのですけど…。

その辺はまず、ミッドタームエレクションと呼ばれる今年の選挙の結果で占うことになるかもですね。

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タグ : ゲイストレート友情

2010/07/27 22:31 | ちょっとBL・ゲイCOMMENT(3)TRACKBACK(0)  TOP

げいぽーんが好きな人

今、アメリカで大評判の“The Kids Are All Right”っていう、ジュリアン・ムーアとアネット・ベニングがレズビアンのカップを演じているインディーズ映画があります。
277kids_are_all_right

映画自体とても面白そうなんですけど、今回は映画の内容とはあんまり関係なく(汗)、この映画を見た人がびっくりしたor不思議に思った、という映画の中のあるシーンについて…。

なんだかんだで、またまた18禁です!

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タグ : ゲイレズビアンセックスポルノ

2010/07/22 21:40 | ちょっとBL・ゲイCOMMENT(6)TRACKBACK(0)  TOP

カムアウトし難い職業-スポーツ選手編

以前、カムアウトし難い職業、というかアメリカでは未だにカムアウトが禁じられている職業として軍人編を書いてみたんですけど、今回はスポーツ選手について。

アメリカだけじゃなく、世界中で現役のプロスポーツ選手にカムアウトしている人がほぼ皆無、という「嘆かわしい状況」について、まずは元NBAプレーヤーで、ご自身も現役引退後の2007年にカムアウトされたジョン・アミーチ氏の最近のインタビューから。(Pink News様より)
276John Amaechi

“I get into trouble sometimes with the gay community by saying it is not the job of sports stars in the closet to come out. That is not how change happens. For an under-prepared and psychologically stunted individual who plays sports at a high level to come out before they are ready is like being born prematurely. Unequivocally, being out is better than staying in, but those who do come out need support.”
「スポーツ界のスターにカムアウトする義務はないと主張して、ゲイコミュニティと揉めることがある。でもチェンジはそうやって起こるものじゃない。まだそんな準備の出来ていない、心理的に成長途中のハイレベルのスポーツ選手がカムアウトすることは、まるで未熟児として生まれるようなものだ。もちろんカムアウトしている方が隠れているより良いことは間違いないけれど、カムアウトする人間にはサポートが必要だ。」

現在39歳のアミーチ氏はイギリスのTVキャスターで、心理学者としてもLGBTの若者をサポートする活動を行っておられるそうですが、スポーツ選手にカムアウトしろっていうプレッシャーを掛けるのは間違い、っておっしゃってるんですね。

そう言えば当時、彼のカムアウトに対する、同じNBAプレーヤーのティム・ハーダウェイのホモフォブ・コメントが大きなニュースになっていました。
276Tim Hardaway

"You know, I hate gay people, so I let it be known. I don't like gay people and I don't like to be around gay people. I am homophobic. I don't like it. It shouldn't be in the world or in the United States."
「俺はゲイが嫌いだし、それをはっきりさせとく。俺はゲイが嫌で近くにいるのも嫌だ。俺はホモ嫌いさ。とにかく嫌なんだ。ホモは世界に存在すべきじゃないし、アメリカにも存在すべきじゃない。」

この本人の偏見、というより頭の悪さを完璧に露呈した発言は、各メディアでいっせいに流れて、私も通勤途中のラジオのニュースで聞きましたけど、

「今時、こんなこと言う人がほんとに居るんだ?!」

と思って、ものすごーーーくびっくりしました;

もし仮に心の中で同じようなことを思ってる人が居たとしても、ちょっとでも脳みそがあれば口には出さないでしょうし、そんな風に思う自分を恥ずかしく思う気持ちも幾らかはあるはず。ましてやパブリックフィギュアと言われる有名人が、マスコミの前でこんなことを堂々と口にするなんて普通あり得ません;

ゲイとしてカムアウトしたら、スポーツ選手としてのプロ生命が終わりになるのかどうか?

というのは、現役でカムアウトする選手の例が極端に少ない以上、何とも言えないですけど、少なくともティム・ハーダウェイのようなホモフォブ選手に関して言えば、そのキャリアが終わりになることは証明されました。

この発言の直後、彼はNBAのオールスターイベントから外され、ナイキやドリトスなどの企業との契約も打ち切られています。最近ではLGBTのイベントに積極的に参加して、マイナスイメージを払拭しようと頑張ってるらしい。

(^-^;)

NBAだけじゃなく、サッカーに、野球、テニス、アメフト等々、どのスポーツも似たようなものだと思うんですけど、逆にラグビーみたいなマッチョで激しいスポーツの方が、意外にもゲイフレンドリーだったりするみたい?

ガレス・トーマスさん↓はラグビー界では知らない人が居ないくらい有名な選手だそうですけれど、昨年ゲイであることをカムアウトされています。
276Gareth_Thomas

この方は今もラグビー選手として活躍しておられるので、エリート・アスリートが現役のままカムアウトするという、大変貴重な存在となられたわけです。

イギリスはシビルユニオンを認めていますし、カムアウトしている政治家も多くて、とてもゲイフレンドリーな国ですけど、彼がカムアウトした時もチームメイトやコーチの皆さんが積極的にサポートを表明され、なんと離婚している元奥様まで応援コメントを出されていました。

その後、オーストラリアの有名ラグビー選手(Jason Akermanis)が、

「ゲイの選手はクローゼットに隠れたままでいるように。」

というコメントを出した時には、AFL(オーストラリアフットボール協会)がすぐさま彼を出場停止処分にするという処置を取って、こういう発言は協会の立場とは異なる、という声明を出しています。

AFLは多数の選手やコーチに参加を呼びかけて、ホモフォビア撲滅キャンペーン↓を開始したところだったので、余計にこういう無神経な発言に激怒したみたい。


276AFL fight homophobia1

選手の皆様が持っているサインは左から順に、

「黒人、白人、ゲイ、ストレート。Diversityってことだよ、みんな!」
「ホモフォビアに立ち向かおう。」
「もし皆が同じだとしたら、お互い顔を見るのも嫌になるよね。」

Diversity(多様性)って訳しにくい言葉ですけど、一人一人が違っていて当たり前、それを受け入れて皆がお互いを尊敬するように、っていうメッセージ性の強い言葉として使われています。

オーストラリアももちろんゲイフレンドリーな国ですけど、スポーツ選手はやっぱりカムアウトが難しいわけで、こういう風にリーグ全体でサポートを表明するっていうのは素晴らしいことだと思いましたvv

ジョン・アミーチ氏は人種的にもマイノリティですし、同じNBAのプレーヤーの中に明らかにホモフォブ選手がいたわけで、現役スポーツ選手のカムアウトに対してはどうしても消極的な発言になるんだろうと思いますけれど、そうは言っても、これからはガレス・トーマスさんのような選手も増えるはずで、彼らがカムアウトしたことを後悔しないですむように、スポーツリーグ全体、そして何よりファンの方々の意識が変わってくれることを願います。



・・・それで、えっと、ここで止めとけば、このブログにしては割と良い記事になるかもなんですけど(汗)、オージーのラグビー選手の皆様といえばどうしても外せないものがあり…

突然ですが、以下は例によって18禁の上、背後に要注意!

なんでいつも最後はこうなってしまうのか…汗


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タグ : ゲイスポーツカムアウトジョン・アミーチガレス・トーマスラグビー

2010/07/18 21:17 | ちょっとBL・ゲイCOMMENT(9)TRACKBACK(0)  TOP

España Campeon Del Mundo!

2010年FIFAワールドカップの勝者はスペインに決定~♪
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サッカーの試合をまともに2時間、最初から最後まできちんと見たのは初体験でしたw

でも試合そのものは正直、そんなに盛り上がらなかったような気が…?(汗)

最初は格闘技スタート?と思ったくらい激しい展開…^^;
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このオランダの選手がレッドカードにならなかったのってどうしてなんだろう?わざとやったんじゃないから??

って、わざとだったら怖いわ;

今回のワールドカップで、サッカーにはわざとらしい演技も必要って初めて知ったけど、ドロップキックを胸にまともにくらったアロンゾ選手は、ほんとに痛みにのた打ち回っていた;;

それからもイエローカードの連続で試合が中断してばかり。
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そうでない間は、ただボールがポーン、ポーンってグラウンドを行ったり来たり…(←それがサッカーです;

でもシュートが決まらなくて中々点が入らなかったのは、両チーム共ゴーリーが良かったからだよね~。

スペインのゴーリー、イケル・カシージャスは際どい瞬間も確実にボールを止めて、ほんとに凄かったですvv
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なかなかイケメンさんですしね♪
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ちなみにガールフレンドがレポーターさんらしく、その彼女さんからビクトリーインタビューを受けてましたw


思わずチューがとってもかわゆい~♪

勝利こそ逃したものの、オランダチームのゴーリーさんも上手いと思った。
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その彼からゴールを奪ったのが、スペインのMFアンドレス・イニエスタ。
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とても小柄な選手ですけど、サイドからコーナー目掛けて鋭いキック。


スペインの勝利を決めましたv

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スペインでは予想通り凄い盛り上がりみたいでしたよね♪

バルセロナの選手もマドリッドの選手も、一緒に闘ったワールドカップ。

カタルーニャ州の州都バルセロナでは昨日、自治を求める大規模なデモが行われたそうですが、今日だけはそのバルセロナでも、スペイン国旗を振ってワールドカップを応援する人が多かったそうです^^

そんなわけで、VIVA ESPAÑA!

2010年ワールドカップ優勝、おめでとうございましたvv


全然関係ないけど、スペインは2005年の7月に同性婚を合法化しているそうです^^

"Marriage will have the same requirements and results when the two people entering into the contract are of the same sex or of different sexes."
「結婚は異性または同性に関わらず、二人の人間が契約を交わす上で同等の資格と結果をもたらす。」

バルセロナにはゲイ男性専門のウェディングブティックまであるみたい♪
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なんか好いよね☆

ちなみに世界中で一番初めに同性婚を合法化したのがオランダで、何と2001年の4月にはもう最初の同性カップルさんが結婚されているそう。

つまり今回のワールドカップは、ゲイフレンドリーなお国同士の対決だったのですね~。

そんなわけでもう一度、

VIVA ESPAÑA!!!


☆(^ー'*)♪

タグ : ワールドカップスペイン優勝

2010/07/11 21:23 | ニュース・その他COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

今日のオークランド

2009年のニューイヤーズディに無抵抗の黒人青年、オスカー・グラントを背中から撃ち殺した罪で逮捕、殺人容疑で起訴されていたジョハネス・マーサリー元巡査が過失致死罪(involuntary manslaughter)プラス銃の使用(gun enhancement charge)で有罪になりました。
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日本で報道されたかどうか分かりませんが、事件が起こったのがバートと呼ばれる地下鉄のプラットフォームだったために、射殺の瞬間が目撃者達によって携帯カメラで撮影され、そのビデオがYouTubeはもちろんニュースでも繰り返し流されると、バートの駅のあったオークランド市では暴動に発展する大事件になりました。

DA(地方検事)はマーサリー元巡査を第2級謀殺罪で起訴しましたが、弁護側は彼が銃をテーザーガン↓と間違えて撃ったとして過失を主張。
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オークランド市のあるベイエリア(北カリフォルニア)では公平な陪審員を選ぶのが難しいとして、裁判の場所はLAに移され、今日その判決が出たのですが、オークランド市警察は厳戒体制で警備に臨み、イブニングニュースもCMなしで状況をライブ中継していました。

同じイーストベイにあるヘイワード市警、フリーモント市警からオークランドに警官隊が続々と到着、オークランド市街は道路が封鎖され、お店のガラスもボードでカバーされるなど、非常にものものしい雰囲気に。

暴動の発生に備える警官隊。
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こちらは店頭のガラスが割られる被害を防ぐために、ボードを打ちつけるカフェのオーナー。
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サンフランシスコの企業の中にも、判決が出た直後に従業員を帰宅させたところがあったそうです。

驚いたことに、普段は警官がパトロールしているところなんて見かけない私の通勤途中の道路にまで、各コーナー毎に警官が立っていて、パトカーも数台配置され、ヘリまで飛んでいました;

すごく感動したのは、オークランド市を始めとする各コミュニティも今日のために準備を欠かさず、オークランド市内に黒人、白人、人種の異なるボランティアが多数駆けつけて、暴動が起こらないように、色んな方法で群集に過激な言動を抑えるよう説得していたこと。

数百人が集まり始めたメインストリートの一角にはマイクとスタンドが設けられ、意見を述べたい人が誰でもスピーチ出来るようになっていたり、ラジオ番組の中継に参加して全国に向けて言いたいことが言えるようにするなど、判決への不満が暴力という形を取らないような方法が考えられていました。

オークランドの市長、そしてシュワ州知事も、この裁判への不満を暴力に訴えることがないようにと声明を発表しています。

こちらは数名の女性が不満を爆発させそうな男性を説得しているところ。
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コミュニティ用の無料配布の新聞でも、カッとならないように呼びかけています。
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亡くなったグラントさんへの正義を訴える若者達。(画像はSF Gateより)
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グラントさんのお母様の傍には、ネイション・オブ・イスラムと呼ばれる黒人過激派の男性がぴったりくっついていて、

「殺されたのが黒人だったから、白人の警官は殺人の罪に問われなかった。」

と、さらなる人種の対立を招きかねない発言をされていましたが、オークランド市内に集まった様々なボランティアの方々の努力もあって、まだ明るいうちは平和的なデモが行われていました。

274Oscar-Grant-mother

ご家族の方にしたらもちろん不満な判決だとは思いますが、ビデオを見てもマーサリー元巡査が銃を撃った直後のリアクションはショックを受けているように見えるし、そう証言している目撃者が何人も居る以上、“Beyond Reasonable Doubt”「合理的な疑いを超えて」、つまり明白な証拠を元にマーサリー元巡査が殺人の罪を犯した、という判決になりえなかったということなのだと思います。

アメリカではそもそも警官が勤務中の銃の使用によって罪に問われることは殆どないらしく、今回の判決は過失致死罪で数年の禁固刑が確実な上に、銃の使用罪によってさらに刑期が数年長くなるという、異例の判決になるのだそうです。

12人の陪審員の殆どが白人で黒人の陪審員がいなかったために、そういう意味でも人種の対立を招きかねなかった裁判でしたけれど、証拠不十分で無罪になる可能性もあったわけで、グラントさんのお母様も陪審員を責める気はないとおっしゃっていました。

ただ過失致死罪というのは殺人の意思のなかったことを前提にしているのに、“gun enhancement charge”(銃の使用に対する罪)がプラスされたことで、「銃を使って殺す意図“intent”があった。」という二つの矛盾した判決が出たことになり、弁護側が控訴すれば判決がひっくり返る可能性はいくらもあると聞きました。

8月6日には正式に刑期が言い渡されるそうですけれど、小さな子供のいた無抵抗の22歳の青年の命を奪った罪がそれで帳消しになるはずもなく、これは例え過失であっても、決して起こってはいけない事件でした。

ただその事件への怒りが無関係な人々に向けられて良いはずはなく、これ以上、オークランドという街とその住民がこの事件のために苦しまずすむように、平和的なデモンストレーションですむことを祈っていたのですが…。

残念ながら夜が更けるにつれて、報道されるのはボードを打ちつけた店の店頭すら破壊され、略奪行為や警官への暴行が相次いでいると言うもの。

出来るだけのことをして自分達の手で街を守ろう、という市民ボランティアの方々の努力と前向きな姿勢に打たれたのに、結局はまた暴力によって街が更に破壊されるという悲しい結果になりそう…。

昼間インタビューに答えていた牧師さんが、「若者達には教育が必要だ。」とおっしゃっていましたけれど、財政難に苦しむカリフォルニアで真っ先に予算が削られるのが学校や図書館などの公共の施設。

きちんとした教育が受けられなければ将来への絶望感も募り、ギャングに入る若者も後を絶たず、こういったことがあると、単に暴力を振るいたいから暴力を振るう、店に押し入って手当たり次第に物を盗む、といった連中が平和を願う人々を力ずくで押しのけることになってしまう。

本当に残念です。

タグ : オスカー・グラントジョハネス・マーサリーオークランド

2010/07/08 23:07 | ニュース・その他COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

妄想生物

以前にLGBTの科学者さん達についてご紹介したことがあったんですけど、その時に初めてNOGLSTP(National Organization of Gay and Lesbian Scientists and Technical Professionals「ゲイとレズビアンの科学者と技術者の全米組織」という団体があることを知りました。(『ゲイ術家という嘘』

今回はこのNOGLSTPから、2010年の科学者賞(Scientist of the Year Award)を受賞した、心理学者のジェシー・ベアリング(Jesse Bering)さん↓が、
273jesse bering
サイエンティフィック・アメリカンという科学雑誌のブログに書いていらっしゃるコラムの中から、最近のセクシュアリティに関する記事をご紹介ですv

“One reason why humans are special and unique: We masturbate. A lot”
「人間が特別でユニークな理由:我々はオ○ニーする。沢山する。」

ビミョーに18禁かも…?

(^▽^;)

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タグ : BL妄想

おうち萌え

BLに嵌る以前は、私がネットを見るとしたら、それは素敵なお家の画像とか間取り図を眺めて

「いつかこんな素敵なお家に住みたいな~。」

と妄想するためでしたw

近所にオープンハウスがあると、買えないと分かっていてもつい見に行ってしまうのも悪い癖。

祥敬の新居も、サンフランシスコ郊外の素敵なお家を見るうちに、なんとなく妄想してしまったものなのです~。

それで今回は二人の新しいお家について、こだわりのポイントを挙げてみました♪


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タグ : カリフォルニア

2010/07/03 08:00 | エロ語以外の解説COMMENT(7)TRACKBACK(0)  TOP

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