ミルク
ガス・ヴァン・サント監督、ショーン・ペン主演の映画
『ミルク』
が、12月5日の全米公開に先立って、NYとLA、そしてSFのカストロシアターで11月26日に封切られました。
『ミルク』は、このブログでも以前に何度かご紹介させて頂いているハーヴェイ・ミルクの生涯を描いた映画です。
彼に関しては、ロバート・エプスタイン監督の “The Times of Harvey Milk”(邦題『ハーヴェイ・ミルク』)という素晴らしいドキュメンタリーが既にあるため、
「今回の映画化はそれに比べてどうなんだろう?」
って、思っていたんですけど、ちょうどProp 8(ご存知ない方はこちらから)を巡る支持派と反対派のバトルが最高潮に達した10月28日に、この映画の試写会がカストロシアターで行われ、ご覧になった方が、
「あのドキュメンタリーに劣らない映画を作るなんて絶対無理だと思っていたのに、この映画のキャスト全員の素晴らしい演技によって、あの時代が蘇り、ミルクの勇気とメッセージ、溢れ出るエネルギーが伝わってきた。そしてこれは現代と完全にオーバーラップする政治的な意味を持つ映画であると共に、美しい愛の物語でもある。」
というようなレビューを寄せておられるのを読んで、それ以来、ずっと見たいと思っていたのです~。
とにかくショーン・ペンが素晴らしかったです!顔はミルクと似てないのに、髪型やメイクの助けを借りているとはいうものの、喋り方や仕草、完璧な演技でご本人になりきってました。
ご本人の当時の映像↓

ミルクの恋人、スコット・スミス役のジェームス・フランコ↓もとっても良かったですv

『スパイダーマン』の頃よりずーーっと大人っぽくって、ミルクを支える、温かくて包容力のある大人の男を好演。
そのジェームス・フランコはトークショーに出演するたびに、別に誰も聞いてなくても、「ショーン・ペンとキスしたんだよ♪」って、とっても嬉しそうに話してました。
次の出演作『Howl』でもゲイの詩人、アレン・ギンスバーグを演じることが決まっているそうです。
他にもエミール・ハーシュ↓(右)が、現在もゲイやマイノリティの権利のために闘っておられる、クリーブ・ジョーンズ氏↓(左)の役で出演。

彼はアメリカで今売り出し中の23歳。『スピードレーサー』の主演で日本でも知られている?
次はあの『ブロークバック・マウンテン』のアン・リー監督の“Taking Woodstock"っていう映画に出演するそうですけど、それもゲイが主人公の映画らしい。
ゲイ役に縁があると言えば、ジャック・リラ役のディエゴ・ルナ↓も“Y tu mamá también"っていうメキシコ映画で、酔っ払って親友の男の子と・・・でしたw

こちら↓は当時のジャック・リラ。

それと、あの『ハイスクール・ミュージカル』に出演している、ルーカス・グラビール↓(右)が、ダニー・ニコレッタ氏↓(左)を演じています。

ちなみに↓の写真はミルクが撮った当時のニコレッタ氏、っていうかダニー坊や(笑)

こうして並べてみると、よくまあこれだけ良い男ばっかり集めた、って感心しちゃいます~♪
このキラキラした俳優さん達の中にゲイ男性はいませんけど(少なくとも誰もカムアウトしてない^-^)、製作者の方々は、ガス・ヴァン・サント監督を始め、プロデューサーのブルース・コーエン、ダン・ジンクス両氏、そして脚本のダスティン・ランス・ブラックも、皆さんカムアウトしてるゲイ男性です。
プロデューサーの一人ブルース・コーエン氏(↓中央)は、長年のパートナー(↓右)と今年の6月にLA市長(↓左)の立会いで結婚したばかり。

脚本家のダスティン・ランス・ブラック(↓右)はまだ29歳で、これがメジャーな映画での脚本デビュー。この映画のプロジェクトは、ミルクのドキュメンタリーを見て感動した彼が脚本を書き、その脚本がガス・ヴァン・サント監督(↓中央)の元に持ち込まれたことで始まったそう。

(↑左端の男性は現在のクリーブ・ジョーンズ氏。)
ちなみにブラックの父親はモルモンの宣教師で、彼は自分が男の子に惹かれていると気づいた小学生の頃からずっと、「それを認めたら地獄に落ちる。」と思いながら育ったとか。
その彼がProp 8の成立に対して声明を出しています。
"Our commercials, for God’s sakes, were mostly in the closet. That’s one of the lessons of our film. We never win when we accept the strictures of the closet. Did we learn nothing from Harvey Milk? We must come out! It is the closet that defeats us."
「我々のコマーシャルは、殆ど全てクローゼットに隠れていた。それがこの映画のレッスンの一つなんだ。クローゼットに閉じ込められている状態を受け入れていたら、いつまでたっても勝てない。僕らはハーヴェイ・ミルクから何も学ばなかったっていうのかい?カムアウトしなくちゃいけないんだ!隠れていることが僕らを打ち負かすことになるんだから。」
彼が何を言ってるかっていうと、Prop 8反対派のTVコマーシャルが、堂々とゲイやレズビアンのカップルをフィーチャーせずに、「誰にでも平等な権利が認められるべきだ。」っていう漠然としたメッセージを流していたことを批判してるんですね。
ゲイ婚推進派の方が、そういうコマーシャルの方が一般に受け入れられ易いっていう判断をされたんでしょうけど、ブラックは「それは違う。もっとはっきり自分達のことを分かってもらうべきだ。」って主張してるんだと思います。
それはこの映画を通して語られるミルクの主張でもあります。
全米で初めてゲイとしてサンフランシスコ市会議員という公職に当選し、ゲイの活動家でもあったミルクは、1978年に州民投票に掛けられたProp 6というイニシアティブを潰すために闘いました。
このProp 6は、
「カリフォルニアの公立学校からゲイの教員、そしてゲイの権利をサポートする教員も全員解雇する。」
っていう、今から考えればジョークとしか思えない、とんでもない法案。
映画のハイライトの一つは、この法案への反対運動が盛り上がる中、サンフランシスコのプライド・パレードに参加したミルクが、彼を憎む保守派からの襲撃の脅しにも負けず、市庁舎の前でスピーチをするシーン。
“My name is Harvey Milk, and I am here to recruit you ... We will not win our rights by staying quietly in our closets ... We are coming out to fight the lies, the myths, the distortions. We are coming out to tell the truths about gays, for I am tired of the conspiracy of silence, so I'm going to talk about it. And I want you to talk about it. You must come out. Come out to your parents, your relatives.”
「僕はハーヴェイ・ミルク。君たちをリクルートするためにここにいる。黙ってクローゼットに隠れていても勝利は僕らのものにならない。僕らは嘘や作り話、歪められたイメージと闘うためにカムアウトするんだ。そしてゲイについて真実を語るためにカムアウトする。僕は沈黙を強いられるのには、もううんざりしている。どうか皆にも真実を話して欲しい。カムアウトしなくちゃいけない。皆の両親に、親戚に向かってカムアウトするんだ。」
ミルクのまさに命がけのスピーチに、思わず画面の中の聴衆と一緒に拍手してしまう、感動の名場面です。
拍手と言えば、カストロで撮影された、カストロで始まったムーブメントについての映画を、カストロの映画館で見る、という体験をしたわけですけど、そのカストロシアターは立ち見が出る程で、チケットも事前に完売。人の熱気で汗ばむくらい混み合った映画館の中で、画面で出来事に合わせて、拍手が沸き起こり、声援が飛ぶという、非常に熱い映画鑑賞になりましたv
特にラスト、ミルクと彼を支えた人々の写真が流れ出すと、館内が割れんばかりの拍手に包まれて、何かもう私も最後は大泣きでした^-^
そのミルクがProp 6を叩き潰してから30年。まさかカリフォルニアでProp 8が通るとは…。
Prop 8が成立した後、カストロで抗議デモが行われましたけど、そのデモの様子が、映画の中のキャンドル・ライトのシーンとオーバーラップしました。というより、デモを呼びかけた方も参加者も、皆30年前に起こった事件を意識していたはず。
脚本家のダスティン・ランス・ブラックが活動家のクリーブ・ジョーンズ氏と共に抗議行動の持続を呼びかけたり、出演者のジェームス・フランコがProp 8の抗議デモに参加したり、ショーン・ペンを始め、他の出演者の方もProp 8に遺憾の意を表明してます。
Prop 8の成立と共に広まった抗議運動と、ほぼシンクロしてリリースされたこの映画。ここまで映画という媒体が、現実の出来事と重なるのも珍しいのではないでしょうか?
ミルクが始めた戦いはまだ終わっていない。
彼が希望と共に開いた道を、もっと沢山の人で踏み固めていかなくちゃいけないんですね。
今ちょうど、Prop 8を違法とするゲイ婚支持派の訴えが、カリフォルニア州の最高裁に持ち込まれたところです。そしてもし最高裁の判決が州民の投票結果を受け入れるものだった場合、今度は2年後の知事選の年に向けて、ゲイ婚支持派がカリフォルニア州憲法改正案を提示するそうです。
つまり、州憲法から「結婚は男女間でのみ成立する」という一文を除くための憲法改正案。
もしそうなった場合は、私に投票権がある限り、必ずYESと投票します。
Prop 8で説得に失敗した友達とも、2年間じーーーーっくり話し合うことにしようっと…。
(^-^)
映画の感想だか何だか訳わかんないですね;;
映画自体も見る価値のある良い映画でした。最初の10分くらいは、ちょっとギクシャクする感じでしたけど、途中から映画に入り込むと、細かいことは気にならなくなる。
そして何と言っても、ショーン・ペンには是非アカデミー賞を取ってもらいたい!
ミルクを「偉大な人」としてじゃなく、弱さも脆さもある、生身の人間として演じきったのは凄いと思う。特に最後にスコットと電話で話すシーン。ああいうシーンで静かに、でもストレートに感情を伝えられる俳優さんって、そうはいない。
後は助演男優賞、作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、シネマトグラフィー、アート・ディレクション、衣装、メイクにアカデミー賞ノミネート、そして受賞の可能性もある、と思う。
って、まだノミネート作品も決まってないのに気が早いんですけど(汗)、私としては、是非今年、この映画にアカデミー賞を取って貰いたいのです!
そしたらより沢山の人が映画を見て、結果としてこの映画のメッセージがそれだけ多くの人に伝わるから。
でも『ブロークバック・マウンテン』はアメリカで受け入れられたけど、『ミルク』は?
ミルクが生きた時代と、エニス達が生きた時代、実は重なっているんですよね。自分を否定して生きた『ブロークバック』の主人公は、アメリカの大衆に受け入れられたけど、ミルクの生き方はどうだろう?
Don't apologize for who you are,
自分がどういう生き方を選ぶにしても、そのことに対して誰かに謝る必要は無い。
and fight for what you believe in.
そして自分の信じることのために闘え。
主人公がゲイであるかないか、っていうことを超えて、これはアメリカ人なら誰でも共感するメッセージだと思うんですけど、Prop 8を始めとするホモフォブ丸出しの法律が成文化されたアメリカで、果たして『ミルク』が興行的に成功するかどうか、その辺も見守りたいところです。
とにかくこの映画は絶対に日本でも公開される、と思いますので、その時は是非ご覧になって下さい♪
そしてそれまでに出来たら、ドキュメンタリーの『ハーヴェイ・ミルク』をご覧になることをお勧めしますv
最後に映画の予告編を↓
追記:
今日(12月11日)アカデミー賞の前哨戦と言われるゴールデングローブ賞のノミネート作品が発表されました。作品賞のドラマ部門にノミネートされたのは以下の作品。
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生(The Curious Case of Benjamin Button)』
『フロスト×ニクソン(Frost/Nixon)』
『ザ・リーダー(The Reader)』
『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで(Revolutionary Road)』
『スラムドッグ・ミリオネア(Slumdog Millionaire)』
お気づきですか?ここに当然あるべき作品が抜けていることに…。
そう、前日にNY映画批評家協会賞を受賞したばかりの『ミルク』が、ここではノミネートすらされていない;;
(><)
『ミルク』からノミネートされたのは、主演男優賞のショーン・ペンのみ。
ジェームス・フランコ(彼はコメディ部門『パイナップル・エクスプレス』で主演賞にノミネート)とジョッシュ・ブローリンの二人が、助演男優賞にノミネートされる可能性もあると言われていたのに、こちらもスルー。
ちなみに主演男優賞ノミネート(ドラマ部門)は以下の皆さん。
レオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』
フランク・ランジェラ(Frank Langella)『フロスト×ニクソン』
ショーン・ペン(Sean Penn)『ミルク』*
ブラッド・ピット(Brad Pitt)『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
ミッキー・ローク(Mickey Rourke) 『ザ・レスラー』
助演男優賞のノミネート(ドラマ部門)はこちら。
トム・クルーズ(Tom Cruise)『トロピック・サンダー/史上最低の作戦(Tropic Thunder)』
ロバート・ダウニー・Jr(Robert Downey Jr.)『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』
レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes)『ある公爵夫人の生涯(The Duchess)』
ジョン・トラボルタ(Philip Seymour Hoffman)『ダウト』
ヒース・レジャー(Heath Ledger)『ダークナイト』*
太字*は、私の勝手な受賞予想。
あーあ、アカデミー賞もこんな感じかなー。こんなんじゃ今年もきっと見ないね…。
さらに追記:
上記のドキュメンタリー、“Times Harvey Milk”『ハーヴェイ・ミルク』が、オンライン動画サイト、huluで見られるようになりましたv
つべみたいに著作権違反じゃありません。途中にコマーシャルが何度か入りますけど、画像もとても綺麗です。
ちゃんとブログにコピー出来るように、埋め込みタグも付いてる親切さ♪
なので、ここに大きめですが、1時間半のフィルム全部を貼っておきます。(日本にお住まいの方、再生できますでしょうか?)
アメリカの社会、歴史、公民権運動、ゲイ・ムーブメントに興味のある方、そうでなくても英語が少しでもお分かりになる方、この最高のドキュメンタリー・フィルム、1984年度のアカデミー賞ベスト長編ドキュメンタリー、最優秀賞受賞作品をぜひともご覧下さいm(_ _)m
(アメリカにお住まいの方は↓クリックでhuluのサイトに飛ぶと、もう少し大きい画面で見られます。)
2008/11/29 22:25 | ゲイ映画 | COMMENT(11) | TRACKBACK(0) TOP
コメント
日本のラジオで、アメリカ在住の某映画評論家氏がアメリカの旬な話題を面白おかしく紹介してくれるコラムがあるのですが、先日たまたま休日で聞いていたら、この映画のことを紹介してくれていました。
いろんな意味で話が面白い、そしてなぜかゲイネタが好きな方なんですが(笑)、これ聞いた人はみんな興味持ったんじゃないですかね。
もちろん私も(^-^)♪
日本で公開されたら見に行くつもりでいますw
このコラムは、TBSラジオ「ストリーム」という番組の一コーナーで、ポッドキャストで聴けますよ~。
11月24日の「コラムの花道」です。
ミルクさんを暗殺した人も、その末路を思うとかわいそうだなって思います…。
本当なら友達同士になれたかもしれない人たちが、聖書に書いてあるほんのわずかな記述のせいで対立してしまう、それがすごく悲しい。
No:728 2008/12/02 08:10 | くろみみ #- URL [ 編集 ]
以前ハーヴェイミルクのドキュメンタリーを見ました。結末は何とも悲しいものでしたが、当時のゲイを巡る状況がよくわかる秀作だったと思います。
でもオクラホマで上映になるのかな…未だにゲイだというだけで殺されたり放火されたりする土地柄なので。けしからん話ですが。
今回の映画も期待しています。
No:729 2008/12/04 18:52 | tategoto910 #- URL [ 編集 ]
拍手ありがとうございました!
>絶対観ます!
ぜひぜひ~♪
No:730 2008/12/06 18:22 | 蛍 #- URL [ 編集 ]
くろみみさん、こんばんは!
「コラムの花道」教えて頂いてありがとうございました~。
ポッドキャストで聞けるのはありがたいですv
今度さっそく聞いてみますね♪
>なぜかゲイネタが好きな方
ん?ゲイの方ではなく、単にゲイネタが好きな方??(笑)
>ミルクさんを暗殺した人も、その末路を思うとかわいそう
ドキュメンタリーでも映画でもはっきりしないのが、その暗殺の理由なんですよねー。
市長とミルクの2人殺してるんですけど、市長の部屋から、長い廊下を歩かないとミルクの部屋に辿り着かないのに、そこを延々歩き通してまた銃を撃つ。
本人が何も話さずに自殺してしまったんでしょうけど、そこに至るまでの心理がやっぱり謎でした…。
No:731 2008/12/06 18:24 | 蛍 #- URL [ 編集 ]
タテゴトさん、こんばんは!
>オクラホマで上映になるのか
上映してないみたいですっ(><)
オクラホマ・シティのジップコードで探したら、「このロケーションの近くで、この映画を上映している映画館はありません」、という結果が…。
>未だにゲイだというだけで殺されたり放火されたりする土地柄
映画の中で、田舎に住むゲイの少年がミルクに電話で助けを求めるんですけど、ミルクが「今すぐにバスに乗って、LAかNYに行くんだ。そこを出なさい。」ってアドバイスするんですよね。
未だにそんな切羽詰まった状況は変わっていないということなんでしょうか?
悲しいです…。
No:732 2008/12/06 18:25 | 蛍 #- URL [ 編集 ]
当該のコラムの花道のデータ、メールに添付して送ったんですが、届いてます??
No:733 2008/12/06 19:41 | くろみみ #- URL [ 編集 ]
うわー、見ちゃった
うわー、本物のクリーヴ・ジョーンズさんだ。初めて見たよー。
ジョーンズさんの名前は、サンフランシスコ・クロニクルのジャーナリスト、ランディ・シルツ(Randy Shilts)の絶筆となった「そしてエイズは蔓延した(The Band Played On)」で知っていました。私にはバイブルとも言える本なのですが、その中の主要な人物として登場しているんですよね、彼。こんな感じの人だったんだー。なんか感動。
同じShiltsが書いた「ゲイの市長と呼ばれた男(The Mayor of Castro Street)」にも、若かりし頃のジョーンズさんが出てきます。ミルク氏が殺された後、今度はエイズが彼らを襲うのです。両方の本に出てくるジョーンズさんの名前に、サンフランシスコのゲイたちが生き抜いてきた時代というものをひしひしと感じます。
No:734 2008/12/11 20:06 | あつこ #- URL [ 編集 ]
くろみみさん、こんばんは!
はい、届いてました!ありがとうございます!!
早速チェックして、またお返事しますね~♪
No:735 2008/12/11 20:27 | 蛍 #- URL [ 編集 ]
初めまして、あつこさん!
The Mayor of Castro Streetは知っていましたけど、The Band Played Onという本があるのは知りませんでした。今度、図書館のLGTBセクションに置いてないかどうか探してみます。教えて頂いてありがとうございました!
クリーブ・ジョーンズ氏は『ミルク』の脚本家のブラック氏を相当買ってるみたいで、この映画のアドバイザーみたいな役割を引き受けて下さったらしいです。ここには貼ってないんですけど、ジョーンズ氏の昔の写真を見ると、髪型といいメガネといい、ほっそりした身体つきといい、映画の中のエミール・ハーシュにそっくりでした^-^
カストロシアターには60代の方も沢山いらしてて、映画が終わってからあちこちで啜り泣きの声がしてました。30年も前の事件ですけど、逆に言えばたった30年前のことだから、当時を覚えていらっしゃる方もいるんだろうなあ、って思ってとっても感慨深かったです。
No:736 2008/12/11 21:05 | 蛍 #- URL [ 編集 ]
HN間違えました
あれ?私、ハンドルネーム間違えてしまいました。上の「あつこ」は、前回まで「温子」の名でコメントしていた者です。すみません。実は私、セクシュアリティがらみのサイトでコメント書くのは初めてで、いきなり元彼の性癖を暴露してしまったりもしたので、普段使っているHNを使わず、適当な漢字をあてたのでした。意味無くなっちゃったけど(笑)。
邦題「そしてエイズは蔓延した」は、原書は"And The Band Played On: Politics, People, and the AIDS Epidemic", Penguin Books (1988), ISBN 0 14 01.1369 X です。オリジナルは1987年に、St. Martin's Pressから出ています。
AIDSで人が次々と死に始めた80年代前半、米政府(レーガン大統領)はずっとおざなりの対策しか取りませんでした。その背後に一体何があったのか。そんな状況を変えようと、一握りのゲイ活動家と医師たちがいかに戦ったかを、膨大な事実の積み重ねで描いたドキュメンタリーです。
その後、この本に登場する医師の方には何人かお会いする機会があったけど、ゲイ活動家の方を見た(ブログだけど)のは、今回が初めてです。大半の方はAIDSで亡くなってしまっているからで、Shilts氏もこの本を書き上げた直後に感染が判明して亡くなりました。クリーヴさんがお元気でいると知って、まるで戦死したと思っていた友人が生きていると分かったような気分です。(向こうは私を知りませんけどね。)
AIDS治療は劇的に進歩し、(少なくとも先進国では)そうそう死ぬような病気ではなくなりました。でもその間に数千万人の人が亡くなりました。その中には最初にこの病気に警鐘を鳴らし、患者の手助けに奔走したサンフランシスコのゲイ達も含まれています。そのことを忘れたくないと思います。
No:737 2008/12/13 07:48 | 温子=あつこ #d/.QAAF. URL [ 編集 ]
温子さん、こんばんは!
「ぬくこ」さんとお読みするのかと思っていたので、「あつこ」さんと結びつきませんでした(笑)
またコメント頂いてありがとうございます!
エイズに関しては、草の根運動の結果、やっと政府も動かざると得なくなったって聞きました。特に故ダイアナ妃がエイズ患者を慰問してから、アメリカでエイズへの関心が急に高まって、色んな基金が設置されるようになったとか。
エイズが人の手によって作られたウィルスだって言う噂も、政府の対応が余りにも悪かったことから来てるのかも…。
当時、誰もサポートしてくれない状況で闘ってこられた方々は本当に素晴らしいですよね。
>戦死したと 思っていた友人が生きていると分かったような気分
わあ…。
『ミルク』のラストで、彼の恋人だったスコット・スミス氏のお写真も流れたんですけど、彼もミルクの意思をついでゲイの権利のために闘った後、1995年にエイズで亡くなられたそうです。
以前に読んだインタビューで、クリーブ・ジョーンズ氏がエイズのメモリアル・キルト・プロジェクトを始めたのも、急にカストロから何千という人が消えてしまって、何かしないではいられなかったからだっておっしゃってました。
温子さんがおっしゃる通り、エイズの治療こそ進歩しましたけど、まだまだ色んな偏見は残ってます。
カストロシアターで映画が上映される前、シアターの関係者の方が舞台で挨拶されて、「今年アメリカで殺害されたゲイやレズビアンの数は38人になる。」っておっしゃってました。
劇場内で一斉に「えーっ。」っていうような声が漏れましたけど、未だにこんなにヘイトクライムが起こっているのが現実なんですね。
もどかしい限りです(><)
No:738 2008/12/13 23:15 | 蛍 #- URL [ 編集 ]
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